サイトを開いた時、最初に「私たちについて」「お客様に寄り添います」とだけ書かれている。
これでは初めて来た人が、自分向けのページか、何ができるのかを判断できません。
読者が最初に知りたいのは、会社の歴史でも機能一覧でもありません。
「自分向けか」「何が変わるか」「次に何をすればいいか」です。
最初の一行は、次の三つで作れます。
誰に + 何が変わる + 次に何をする
この記事で作るのは、スクロールする前に見える範囲、ファーストビューの一行だけです。デザイン、フォーム、集客方法は扱いません。
検索から読まれる情報全体を点検したい場合は、別記事のAI検索時代にWebサイトへ残す情報が対象です。ここでは検索意図を分け、一行の作り方とCTAが押された割合だけを扱います。
まず、二つの一行を比べる
たとえば、地域の英会話教室なら次のようになります。
変更前:
一人ひとりに寄り添う英会話教室です
変更案:
仕事で英語が必要な初心者へ。平日20時から体験レッスンを予約できます
変更前も間違いではありません。ただ、誰に向くか、何ができるか、次にどこへ進むかが分かりません。
変更案なら、仕事で英語が必要な初心者が、自分向けかを判断できます。
これは説明用の例で、成果実績ではありません。実際の一行は、自社が提供できる内容だけで作ります。
一行を書く前に、二つだけ整理する
いきなり言葉を考えず、先に次の二つを書きます。
- 今このページを開く人
- その人に渡せる変化
「30代男性」のような属性だけでは足りません。
たとえば、「検索して三社を比べている」「今日中に予約先を決めたい」まで場面にします。
提供価値も「高品質」「丁寧」ではなく、読者が受け取れる変化へ直します。
「最新設備を導入」ではなく、「予約時に待ち時間の目安が分かる」。このくらい具体的にします。
最初の一行を作る4ステップ
価値を洗い出してから、最後に短く削ります。その順番を、Webサイトの最初の一行へ絞って使います。
手順1 誰に向けたページかを書く
商品名ではなく、読者の状況から書きます。
- 初めて依頼する人
- 今月中に始めたい人
- 初めて三社を比較している人
対象を広げすぎると、「すべてのお客様へ」のような誰にも刺さらない文になります。
手順2 読後ではなく、利用後の変化を書く
読者は、サービスの機能そのものを買うわけではありません。
その後に起きる変化を選びます。
- 費用の目安が分かる
- 来店前の不安が減る
- 予約まで迷わない
価値を三つも四つも詰めると、何を約束するページか分からなくなります。最優先の一つへ絞ります。
手順3 次の行動を書く
一行を読んだ後に押すボタンと、同じ言葉を使います。
「相談できます」と書いたなら、ボタンも「相談内容を送る」にします。
一行では「料金が分かる」と約束したのに、ボタンが「詳しくはこちら」では、押した後が見えません。
手順4 長く書いてから削る
最初から格好いい短文を狙いません。
いったん次の型を全部埋めます。
[今の状況にいる人]へ。[利用後の変化]。[次の行動]できます。
そこから、意味が変わらない言葉だけを削ります。
30文字に収めることより、初めて来た人が一度で分かる方を優先します。
書き換え例を三つ見る
以下は書き方を示す例であり、実在事業の成果ではありません。
制作会社
変更前:
ビジネスの未来をデザインします
変更案:
初めて会社サイトを見直す方へ。優先して直す画面を一緒に決めます
美容室
変更前:
あなたらしい美しさを叶えるサロン
変更案:
初めての白髪染めが不安な方へ。施術前に料金と時間を確認できます
士業
変更前:
身近なパートナーとして親身に対応します
変更案:
初めて法人化する方へ。必要な手続きと費用を相談前に整理します
変更案が優れていると断定するものではありません。実際には、対象読者と自社で提供できる内容に合わせて確かめます。
公開前に四つを確認する
短くした後は、次の四つを見ます。
- 誰向けか分かる
- 変化を想像できる
- ボタンと約束が合う
- 本当に提供できる
特に危ないのは四つ目です。
「必ず選ばれる」「地域で一番」のように、根拠のない約束は使いません。
事実より強く見せる一行は、クリックを取れても、その先で信頼を落とします。
測る数字はCTAクリック率だけ
CTAは、予約、料金確認、相談など、次の行動へ進むボタンです。
今回記録する数字は一つに絞ります。
CTAクリック率 = CTAが押された回数 ÷ 対象ページが見られた回数
一行を変える前に、それまでのCTAクリック率を記録します。変更と同時にボタンの文言、色、位置、遷移先は変えません。何が動いたのか分からなくなるからです。
変更から7日後に一度記録します。閲覧が少ない場合は良し悪しを決めず、そのまま観測を続けます。
28日後にもう一度、同じCTAクリック率を見ます。数字が下がった、またはほとんど変わらなかった場合は、「誰に」「何が変わる」「次に何をする」のどこが曖昧かを一つだけ直します。
この数字から分かるのは、最初の一行を見た後にCTAが押された割合までです。その先の申込完了や最終成果への影響は、この記事では判定しません。
今日やること
一行が曖昧なページを一つだけ開きます。
最初の一行を、次の型で一案書きます。
[誰に]+[何が変わる]+[次に何をする]
公開前に、事前知識のない一人へ見せます。
「誰向けで、何ができるページだと思ったか」を聞き、答えがずれたら書き直します。
店舗、教室、医院、地域サービスで、現在の一行をどう直すか決められない場合は、SMALL SHIFTの無料チェックも使えます。検索・Googleマップ・Webサイトを見て、最初に直す場所を一つ返す入口です。
出典・確認情報
- Google広告ヘルプ:広告とランディングページを最適化する(2026/09/03確認)
